理科では、研究テーマを「豊かな自然観に基づき,新たな意味や価値をそうぞうする子ども」として実践研究を取り組んでいます。学習の初めには、これまで知らなかった自然現象に出会い、「なぜそうなるんだろう。」「どうすればもっと良くできるだろう。」など、自分たちで解決したいことや知りたいことについて話し合って(テーマを決めて)探究的に学習を進めています。そして実験や観察、また調べたことなどからわかったことをまとめながら、自然に対してこれまでと違う新たな意味や価値を見出すことをめざしています。
5年生の学習では、初めに「洪水シミュレーション」の映像を見た後に、平野区の洪水ハザードマップを見ました。「学校は洪水が来たら浸水するんだね。」「僕の家の周りも危ないんだ。」と洪水の被害が出た場合の危険性を理解し、調べたいことを話し合い、テーマを「洪水の被害を減らし、生き延びる方法を考えよう」としました。さらに「洪水は川のどういったところで起こるのだろうか」といった疑問から『流れる水の働き』の学習を、また「洪水になるような雨はどんな時に降るのだろうか」という疑問から、『雲と天気の変化』『台風雨と気象情報』の学習をしました。そして、最後に学んだことから自分たちにできること(自助・共助)や国や県、市がすること(公助)を調べ、これからどのように過ごしていくかについて考えました。このように、内容やテーマによって複数の単元を合わせて学習していきます。こうすることによって授業時間数も増え、より深く自然に対して探究していくことで、自然に対する新たな意味や価値を見出すことができました。